アイスエイジを観た。←ロキノン風に。
と言ってもこれから先はライブレビューというよりも、感想として読んでもらえると嬉しいです。
普段はハードコアのライブにも行かないし、基本そういったバンドはあまり聴かないので触れる機会がなかった。だが、北欧発の若干17〜19歳の異彩を放つハードコアバンドが人気を集めていると聞いて、わざわざいったことのないBig Loveを訪ねてまで音源を買った。日本だとホステスから日本盤が出ているそうだが、どうなのだろうか。ちなみにライナーノーツはあの有名な久保さんが書いているそうだから、安心できる気がする。
ライブは前座サイサリ、を含め一時間ちょっとであった。前々からIceageのライブ自体三十分前後で終わるのではと、Twitterでは言われているのを見かけたが、実際はサイサリが三十分程で、Icegaeは40分ほどだったのではないだろうか。
こちらのサイサリは全く知らなかったし、ライブも見たことがなかったがこんな日本のバンドがあるのかと、面白かった。第一印象は、ヒップホップが好きそうなManafestみたいな格好をしたボーカルと、いかにもThurston Mooreを信奉していそうな格好をしたギター(ギターもソニックユースのリーのジャガーモデルだった気が)、すごくオシャレで細いギタボ、さらにはラドウィンプスの初期みたいなドラマー、ミッシェルが好きそうな革ジャンを着たベースと、なかなか異色な感じであった。しかし、正確でかつ寡黙なドラマーのリズムと、こんなノイズどこから出てるんだと思わせるような荒ぶりなギター、そしてそこに乗せられるラップのようなボーカル、と割りとキャッチャーなリズムとリフが、初めてでもとても楽しく感じられた。
割りとこういったハードコア寄りなライブとかによくいってそうな彼らのファンたちが、チューニング中も無言のボーカルに声を掛けたりして、へぇと思った。
彼らのライブはあっという間の30分ほどで、最初も最後も何もなかったかのように静かにさっそうと出て行った。
そこから転換が始まったのだが、ドラムセットから何から全て多分かえていたので、スタッフは狭いステージの中でいそいそと頑張っていた。しかし、配置を見る限り、5ピースから4ピースに代わっただけなのに、相当ステージはガラリとしていた。そんな広々としたステージ上なのに、なぜかドラムセットがやたらと後方にある…そして、アンプもほとんどステージの後ろに追いやられ、そんなにボーカルは暴れるのか、と予感させた。
そして歓声の中、会場が暗転し、メンバーが出てくる。全員かなりの長身だ。だが、写真で見るよりもかなりあどけない顔をしていた。静かに楽器を取り上げたメンバーだが、ベースがストラップをなぜか後ろで結んで長さを調整していて、その格好悪さというか、適当さにくすりとしてしまう。ボーカルのEliasはステージ前方でマイクスタンドをぐるぐるさせながら、暗鬱な恍惚とした表情でとてもかっこよかった。
ライブはいったんはじまると、だんだんとモッシュが始まり、客のテンションも最高潮に。だが予想はしていたが、暴れまくるハードコア大好きな客と、話題の新人インディーズバンドを見ようとやってきた客のテンションのギャップが激しく、かなりカオスな会場だった…
センターはもはやモッシュする少数の客とそれを周りで冷たい目で見る客と…なかなかマナーの悪い客もいたようで、落ち着いてライブを見られる状況ではなかった、のが正直な感想。
のどを潰すのではとヒヤヒヤさせるような、思い切りシャウトする形であの全力の声を出すEliasにあわせ、客も盛り上がる。そして後ろであの変拍子のようなリズムを必死に叩き出すドラマー、後ろで静かに楽器を弾くメンバー。途中Eliasは次に何の曲をやるのか前もって言ってから演奏していたが、正直訛りが酷くて何を言っているのかわからなかった…とりあえず聴きたかったBroken Boneはやってくれなかった(笑)…ただ知らない曲が多かった印象なのだが…White Luneはやってくれた。
最後、興奮する客を前に盛り上がりが最高潮に達したEliasは静かに客側に飛び込んでいた。その後平然と戻っていたが、どちらかというと、ダイブ、というよりは客側に入って客とコミュニケーションしている感じだった。最後、ステージ裏へと戻っていったメンバーだが、スタッフが楽器の点検などを終えるとすぐ出てきたので、アンコールだったのかただ下がっただけなのか、謎なところ(笑)
無事アンコールを終えた後も、Eliasはステージ上から前にいる客と笑顔で握手をしたりして、とても好意的で優しかった。その後も終わってすぐにステージから出てきてファンサービスを存分にしてくれたようだ。
正直客のマナーの悪さなどが目立って辛かったが、とても楽しいライブだった。彼らの今後に期待したい。
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