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Why Taylor Swift is so FABULOUS ???

Why Taylor Swift is SO FABULOUS?





ラリとした手足にブロンドの巻き毛、キュートだが女神のようなキレイな歌声の歌姫Taylor Swiftはデビュー当時からティーンの女の子を中心に人気があるが、最近その勢いは失せるどころかもはや無敵の存在となっている。

彼女が生まれた年、”1989年”をタイトルにし、80sのシンプルなエレクトロポップを中心としたアルバムはまさに彼女の誕生を振り返るアルバムであると同時に、歌姫Taylor Swiftの新たなる一面を見せたアルバムでもある。

ところでティーンの女の子をメインに人気がある彼女の”一般的な”イメージはというと、イケメンの男を彼氏に取っ替え引っ替えしてはその別れを歌にするちょっとめんどくさそうな女性シンガーであったと思われる。これまでの失恋ソングが誰との経験をもとにしているのかは、しかも明白すぎるほど明白だし、むしろ私はこれが著名になったアーティストが自分のプライベートすらも売り物にしてしまうということなのだと思っていた。

ちなみにリストはこんな感じである。


NameDatedNotes
Joe JonasJuly 2008 - October 2008Broke up over the phone for 27 secs. Inspired Forever & Always
Taylor LautnerAugust 2009 - November 2009Met on set of Valentine's Day in her dressing room
John MayerNovember 2009 - February 2010Inspired Dear John
Jake GyllenhaalOctober 2010 - December 2010
Conor KennedyJuly 2012 - October 2012
Broke up due to long-distance issues.
Harry StylesDecember 2012 - January 2013
だがRedから役2年、"1989"からのシングルソング”Shake It Off”が公開された時、なんだこれはという衝撃がTaylorを知る誰もの間に走った。




ず、カントリー色は一切ない上に、このリズム感、Taylorはどうしちゃったんだ!?!?と誰もが思ったに違いない。

この曲で即座に分かることは、デビュー当初からTaylorに付いて回っていた”カントリー歌手”という肩書きはもはやなくなったということ。Red収録の”We are never getting back together”の続きを感じさせるこのトラックは、もはやTaylorにギターすら弾かせない。バレエやモダンダンス、ラチェット(?)と妙に下手うまなTaylorのダンスと、これまでのTaylor Swiftイメージを払拭するかのごとくの対抗的な歌詞は、どのファンやリスナーにとっても驚きだった。

Taylorの意向としてはRedリリース後、音的にもっと統一感のあるアルバムを作る予定だった、とのことだが、このアルバムはまさに完璧であるの一言に尽きる、それが私のコメントだ。80sのエレクトロポップがTaylorの綺麗な歌声と完璧にマッチしている上、これまでのアルバムはカントリーやらロックやらポップがごちゃごちゃと入り混じっていたが、完璧に曲調がポップに統一されており、なんともいえない孤高感を醸し出している。

だがこのアルバム最高なのにはまだ訳がありそうだ。この2年間のTaylor Swiftの軌跡を振り返ってみるとこうした一転も不思議ではないのかもしれない。


まず、Taylorにはこの約2年間ステディな恋人がいないのだ。これまでのTaylorという人間を考えるとまず不思議としか言いようがないが、逆にTaylorは”男がいなくてもわたしは大丈夫だし、これまでの自分のイメージを変えたい”ということを公言してさえいるようでもある。




Shake it Off”は周りの言うことなんか気にしてられない、というような歌だが、これまで彼女が周囲に言われてきたことに対して、そんなこと気にしてられない、私にはただ音楽があれば良い、ということを歌っているように私には思える。ただ、特段これまでと違うことについて歌っているわけではない。ただ違うのは、それが特定の人との特定の思い出を明らかに指して歌っているのではなく、”あの時あの景色の中で私たちは永遠だった”というようなノスタルジックでただの良い思い出となった過去の恋愛遍歴の包括的表現にとどまっている、というのは私以外に他のリスナーも思っていることのようだ。


Rolling Stoneより

Taylorはここで完全にカントリー歌手としての自分を捨て、新たにポップシンガーとして生まれ変わると同時に、この機会に自分の人生を振り返っているかのようにも思われる。前作Redに収録されていた”22”なんかは、22歳になった自分のハッピーで一回きりのバースデーをその時に精一杯楽しもうといった瑞々しい曲だが、こうした前作の曲とも比較してみると、その場限りの生きることに精を出して青春を謳歌していたTaylorが改めて、過去は過去として清算し、新たな人生を始めようとしているような印象を受ける。つまり、Taylorは確かにまだティーンたちの間で不動のスタイルアイコンでありロールモデルではあるが、新たに、女性として大人になったのだ。


TaylorがRed以降新たな一面を見せているのは、恋愛面だけではない。たしかTaylorが最後に真剣な付き合いをしていたのは1年半ほど前のOne DirectionのHarry Stylesが最後だが、いってしまうならTaylorは恋愛アディクト的にボーイフレンドを取っ替え引っ替えしてデートする時間を、今度は自分の時間、もしくはもっと世界のために使うようにしたのだ。こう言っては申し訳ないが、”あの”Taylorが”わたしは一人でいるのが好きなの。”なんてコメントする日が来ようとは思わなかった。”一人でいれば誰も傷つかないしね、”なんて、確かに取っ替え引っ替えしている中ではTaylor自身もTaylorと付き合った男性も苦しんだに違いない。


Billboard Interviewより





Taylorは、ここで自分の路線をEmma Watsonに賛同するフェミニストだと宣言している。Emmaは女優だが、確かに優秀真面目で、女優業を続けながら名門ブラウン大学を卒業し、UN Womenの代表としてHe for She活動に勤しんでいる。女の子の味方であるTaylorがここでEmmaのHe for She活動を全面的にサポートするのはこの活動にとっても大いなるバックアップとなっているに違いない。

またTaylorは自分がこれまで元カレのことについて曲を書いてきた姿勢についても、”男の人は自分の元カノのことを曲に書いたら、よくやった、って言われるのに、あいつと付き合ったら曲に書かれるぞ、なんて言われるのは古い考えよ”と説き、Taylorはやっと(?)自分に対する世間やメディアの反応に真っ向から反抗してみせた。”Shake it Off”では、”デートにたくさん行ってるくせに長続きしない”、でも”そんなこと気にしない”と、前向きに開き直っている。これまでは別れた元カレに対し、”あなたの仕打ちはひどい”とか”絶対によりを戻してなんかやらない”、と特定の人に対して反抗の姿勢を見せていたが、もうそんなTaylorではない。もう過去は清算したのだ。そんなTaylorが次に付き合う人は一体誰だろう。願うは芸能界ではなく、キャリアがある実力派だといいなと私はとりあえず願っている。(今後のTaylorの成長のためにも)






"ボーイフレンドを探すのが第一だった時は、きれいな女性を見ると”あの人は私がデートしたいあのホットガイと付き合っちゃうんだろうな”と思ってた、と打ち明けるTaylorは今カーリークロスのような年下だがモデルとして大活躍する女性や、Lorde、Haimなどちょっと意外な女の子たちと仲が良い。LordeやHaimも絶大な人気を誇るミュージシャンだが、そうした新星ミュージシャンたちと仲良くすることも、きっとTaylorには成長と変身の鍵となっているに違いない。

Taylorの"1989"リリースについて、わたしが彼女の圧倒的な一人の女性としての成長を感じたことには、またSpotifyでの音楽配信をストップさせたことがある。タイムリーにその時のWall Street Journalも読んだが、彼女は歌手としてだけではなく、もう自分の音楽というビジネスそして一人のシンガーとしてこうした決断をしている。

Wall Street Journalへの寄稿はこちらから




しかしこれまでもティーンの女の子を中心に、Taylorは多くの女子の代弁者であったが、彼女は単に女性の味方なのではなく、どうやら正義の味方になったと言った方が正しいかもしれない。現に、”Bad Blood”ではほぼ明らかにKaty Perryとの仲を告白しているし、あまりに正直すぎるその曝け出しっぷりにもはやKaty Perryからファンを奪ってしまいそうな勢いだ。まあそれはそれとして、ボーイフレンドゲットが最優先ではなくなりTaylorが自分の時間を多く持つようになってから約2年、彼女はこの短期間でかなりのことを吸収し、考え、そして成長している。
この調子で私はTaylorが成長をやめないことを祈っている。

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