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Bad Moms

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※ネタバレしてます






スマートでスタイリッシュなファッションに身を包んだアンハサウェイがバリバリと何でもこなすワーキングマザー(CEO)をこなしながら、主夫の夫との関係に悪戦苦闘する中、ダンディな人生の先輩ロバートデニーロがアドバイスして支える映画は確かに一見オシャレなワーキングガールの憧れだったかもしれない。だが、そこに苦悩するワーキングマザーに対する最適な答えはなかった。

マイインターンでは、主夫の前例も周りにいない中、男として苦しんだ結果浮気に走ってしまった夫ともやり直し、会社も新たなCEOを立てずにやっていくと決めた睡眠時間3時間の主人公の苦悩は変わらずこれからも続いていくのであれば、鑑賞者には何にも進展していないように見えた。結局ワーキングマザーに優しくないのは日本も一緒だが、わたしには映画鑑賞後も何とも言えないわだかまりが残ったままぼんやり答えは分からずにいた。



Netfixオリジナルのこの映画は一見、子育てに疲れた母親がちょっと羽目外しまくるだけの映画のようだが、そこにはマイインターンでもナンシーメイヤーズが出せなかった答えがあった。

アンハサウェイと同じくスタイリッシュに働くワーキングマザーのミラクニスがとにかくカッコいいのだが、違いは時間に追われ、忙しさに潰され、その中でも完璧さを保ち続けることに疲れたミラクニスの必死さというか、形相が鬼気迫るものがあった…

言われずとも12歳にしてアイビーリーグを目指す完璧主義でヒステリックな娘と、甘やかされすぎて何にも1人でできない息子と、仕事ではやり手だけどほとんど家事をしない夫。パートなのに毎日スーツを着て朝から会議に出席する主人公。ヒステリックに完璧主義を目指す主人公の姿に自分を重ねた人も多いのではないだろうか。

まだ結婚もしてないわたしには、夢は静かな朝食をとる事、といった主人公のセリフに唖然としてしまった。あまりに疲れすぎて疲れたママ友と酒を煽り、次の日から朝食は作らないと決めた主人公の手抜きライフの変遷が刺激的だった。

暇な主婦ならいいけども、あまりに子育てや教育やセンシティブな現代のお作法にがんじがらめな生活は確かに快適だとは言い難い。”完璧を目指すのはやめよう、もっとストレスフリーに生きよう”というのはPTAだけじゃなくて、わたしたちの生活全てに当てはまるのではないだろうか。あれもこれもすべきだ、こうあるべきだ、という考えは人間が勝手に作ったのにみんな知らず知らずのうちに自分の首を絞めている。わたしは自分の母親がずっとそういう人間のように見えていた。いつもちゃんとした服を着て美味しい料理を作って完璧なインテリアで、いつも綺麗に掃除された家。わたしは片付けも苦手だし、復習はしないしお金にはルーズだし、最近までファンデもまとも塗ったことがなかった。意識して努力すれば大抵のことは出来るようになるのかもしれないけど、仕事をしながらそんな気力がどこから湧いてくるのか全く分からなかった。多分わたしの世代は(ゆとり?)はみんな完璧主義というよりは上手く手を抜くのが好きな、世間体より理性的であることを選ぶ世代だから、おそらく色々なことはこれからだんだんとまた変わっていくだろうと思う。だけど、もっと力を抜いていい、自分の首を絞めるだけのルールなんて必要ないのだと示したこの映画はもっと人気がでてほしいと思う。

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