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Best Album of 2015 SO FAR


!BEST ALBUM (EP) OF 2015 SO FAR !

1. Nao -Feburuary 15 EP



2. Kelahni - You Should Be Here 



USのティーンエイジャーR&BシンガーKelahniのデビューアルバム。
可愛らしいルックスとは裏腹にゴツいタトゥーを全身に入れ(もはや自分でいくつ入れているかも把握出来ていないらしい)たティーンエイジャーシンガーのこのデビューアルバムは、たった一作だけ出していたミックステープを聴いていたリスナーからすれば納得の出来上がりである。18歳にしてアメリカ中を飛び回ってレコーディングをしてきた彼女は、見た目とは違ってかなり大人びている。確かに歌詞を聴けばイマドキの女の子だけども、時に気怠げに、時にAriana Grandeばりのハイトーンヴォイスで歌い上げる曲は流行のバブルガムベースっぽさやジャジーさで魅せ方がとても上手い。彼女自身が夕焼け(もしくは朝焼け)に染まる海を眺める背中姿のジャケ写のごとく、日常に疲れた時にひとり静かに海でのんびり聴きたいアルバム。


3. Holly Herndon - Platrofm




4. Marching Church - World is Not Enough



約2年前の2月、あの大雪の日に行われたVårの最初で最後のライブに行き損ねた日を一生後悔して生きると思う。どんどん人気が急上昇するEliasのメインバンドIceageと比べてソロ色が強いMarching Churchはもっと違う意味でエモーショナルだ。
Eliasの声を聞くたびに、ああなんて妖艶で若さに溢れていて、それでいて破壊力があって、でも気怠げで、うっとりする声だろうと思う。実際に本人と会話した時は普通だったと思うが、あの佇まいというか、いるだけで存在がもはや映画のようだ。一応学生の身ではあるらしいが、こんなに活動していて大丈夫なんだろうか。普通に心配。
まあそれはともかく、このアルバムを聴いていると、本当に心が揺さぶられる。デンマーク語?で台詞のように語られる声と、”I'm hungry for love”と何度も歌い上げられると、その訴えにこちらが殺されるような気分だ。
愛もさながら、Eliasにとって世界はまだ物足りなさすぎるのだ。そしてその物足りなさを彼は必死にノイズで、歌で、埋めようとしているのかもしれない。

5.  Jamie xx - In Colour



Jamie xxの待ちに待った新作。そして期待されたアルバム。Pitchforkがどういう評価をつけたのかは置いておき、これを聴いて最高だ!と思わない人がいるのだろうか。
アメリカでついこの間ゲイの結婚が認められたこととは全く関係ないが、このレインボーのジャケ写、全てのことがオールOKなのだと思えてくる。
The XXは常々”Jamieの”バンドなのだと思っていたが、このソロ作ではXXのシンガー二人がちょいちょい登場し、あくまで二つは全く別物ではないのだと感じられる。正直JamieのDJはXXの曲ばかり流されるので、ちょっと飽き飽きしていたけれど、やはり曲センスというか、こういったダンスに深い人なのだと実感した。

6. Vince Staples  Summertime '06


7. Chris Brown & Tyga - Fan of a Fan




8. Mourn - Mourn



最近までアメリカはともかく、イギリスなんかではロックというもの自体が終わったというか、死んでいるんじゃないかと思った。確かにRhye以降インディー界隈でも最近R&Bがとても流行っているけれども、やっぱり私のルーツはロックなのだ!と思いたい。そんな時に突如なぜだかスペインから現れたRamones好きのティーンエイジャーバンドMourn。ああ確かにロックとはこういうものだった、(まあ正確にはパンクなんだろうけど)としんみり思ったアルバム。
”Your Brain is Made of Candy”のMVのあまりに退廃的で、映画的で、でも若さに溢れた様子に、最初ヤバイヤツが現れた!とみんなが思っただろう。アルバムを聴けば、さらにそれが完成されたロックなのだと実感する。MVを観た後で、アルバムの最初と最後を聴くと音が繋がっていることに気付く。さすがCapturedが見込んだだけはある。願わくはこれがラストアルバムにならないこと、そして次作で変な方向に振り切らないということ。


9. Tunxed - Tuxed




10. Drake- If You're Reading This, It's Too Late 



11. Viet Cong - Viet Cong



当初このバンドが登場した時、バンド名とシングル曲の破壊力の強いパンクロックナンバーに正直クラっときた(あまり良くない意味で)。
だが、そんな感じであまり第一印象が良くなかった人にこそアルバムをちゃんと通して聴いてもらいたい。この完成された作品は、おそらくシングル曲じゃ伝わらない。巧い、というより旨いに近い、そんな味があるパンクロックアルバム。

12. Tinashe - Amethyst



デビューアルバムAquariusをメジャーレーベルと契約して去年リリースしたTinashe。フリーでミックステープを出していた時の流れもあって、今作もフリーでリリース。だが去年のアルバムの完成度を裏切らない出来栄え。
TinasheはインディーR&B好きの間でもちらっと話題に上がっていたようだけど、まだまだ日本では知名度が低そうだ。だがもっとびっくりなのは、07-11年までアメリカでThe Stunnersというアイドルグループでアイドル活動をしていたということ!メジャーレーベルと契約していたとはえ、まあMVの完成度がなんともDIYちっくすぎるというか、お粗末ではある…
そんな下積み(?)時代も経てソロ作を自分のガレージで製作し、リリースしてきた彼女はここで新たに再デビューといった感じだろうか。そんなこともあり、見事なまでのダンスのキレと歌唱力で、しかもまだこれで23歳という未来が有望すぎるシンガーなのだ。

13. Laura Marling - Short Movie 



UKのフォークシンガーLaura Marlingのなんと、日本デビュー作。だが、実際これは彼女の5作目である。これをきっかけにLaura Marlingを聴くようになるという日本リスナーがいるとはそこまで思えないが、良い意味でも今作をキッカケに聴く人が増えればいいなと思う。
今作は4作目をリリースし、休息期間を取ってUSに一時移住した後に製作された作品だが、彼女はこの期間に様々な挫折を経験したようで、その経験の苦さがかなり反映されている作品なのではないだろうか。エモーショナルで、力強い、自立した作品だ。音楽界でもそのギターテクニックやソングライティングセンスが認められている上、これまでにMumford&Sonsのボーカルとも付き合っていたというし、容姿も端麗。そんな彼女がアメリカ移住中には詩の学校への入学を認められず、周りの住民には馴染めず、かなりの挫折を味わったそうだ。そんな話も交えながら聴くとさらにこのアルバムの良さが分かるような気がするのだ。

14. Metz - II



ノイジーなガレージロックバンドも人気があった数年前までは良かったが、やはり大量生産された感じもあり、いまは以前ほど人気はなさそうだ。Metzはそのガレージバンドの一員として登場したが、今回そのノイジーさにはもはや全てを吹っ切ったようなキレの良さと清々しさがある。

15. Unknown Mortal Orchestra - Multi Love



16. Novella - Land



17. SoKo - My Dreams Dictate My Reality



ブロンドにブリーチした髪とパンキッシュなルックス、モデルにシンガー業にと引っ張りだこなフランス人SoKoは、ゲイであること以外はほとんどSky Ferreiraと似た路線で話されることが多い。だが、このアルバムを聴けばそんな似たようなイメージは全く払拭される。80sのエレポップや、パンクな感じの曲が多いSkyと比べて、SoKoはかなりガチなサイケ、パンクロックだ。まるでソロというよりSoKo + ◯◯、というバンド名義で売り出していそうなぐらいのバックバンドの演奏力と存在感なのである。



18. Nick Jonas - Nick Jonas



MileyやSelena Gomezがもてはやされた全盛期ディズニーアイドル時代、ディズニーのバンドアイドルとして人気を集めていたのがJonas Brothers。(そういえばTaylor Swiftもこの時はちょっとディズニーアイドルに片足を突っ込んでいるような感じだった。)
その人気アイドルバンドもなんと今は解散し、ソロ活動をしていると。Nickのソロ作はその幕開けだった。一応Jonas、ではボーカルはJoeが取っていて(Taylorが初めて恋愛沙汰で取り上げられたのが、このJoeに電話一本であっけなく振られたという話。今何しているかと、Taylorの親友Gigi Hadidと付き合っている。笑)
前置きが長くなったが、流行りのR&Bサウンドに乗せたNickの歌声は、Jonas時代とは全く違うようだ。シャウトするようなハスキーな声で歌っていたようなNickがしっとり歌い上げるサウンドはまさにちょっと気持ちが揺さぶられる感じがする。兄弟全員黒髪くるくるヘアだったのが、刈り上げてマッチョな感じに変化し、音楽は全くマッチョイズムではないが、確実に大人な仕様だ。


19. Lupe Fiasco - Tetsuo & Youth



20. The Weather Station - Loyalty



21. Thundercat - The Beyond: Where The Giants Roam



22. Alesso - Forever


このアートワーク、ださすぎてWorst Album Cover of the Yearに選んでやろうかとすら思う。
ただ、曲はEDM寄りなThe Chemical Brothers x Daft Punkという感じで、ものすごい最高に踊れる曲ばかり。
Tove Loとコラボしたりと、話題性は抜群。ただこのアルバムカバー、やっぱり許せない。

23. Froth  - Bleak




24. Big Sean - Dark Sky Paradise

25. A$AP ROCKY - AT.LONG.LAST.A$AP



26. Wolf Alice - Blush



27. Carly Ray Jepsen  E-Mo-Tion



意外な感じもするが、アイドル的なシンガーでしかもJustin BieberがバックサポートがあってCarlyがデビューしたのは結構遅咲きだった。アラサーの歌姫である。(?)
相変わらず歌詞の内容はそんなアイドル的な感じではあるが、このアルバムで彼女がすごいと思ったのが、Taylorが苦労して超えたポップさへの追求をいとも簡単にやり遂げてしまった点だろう。Taylorのアルバムの後でリリースされたというだけで、ちょっと霞んで見えてはしまうが、80sエレポップ、R&B、ダンスをうまく自分のものに取り入れてしまったCarlyはお見事である。まあ、もうちょっと自分の音楽性を確立してからにして欲しかったけど。

28. PINS - Wild Nights




Savagesが出てきた頃だろうか、彼女たちがデビューしたのは。この時はSavagesや他のイギリスバンドに押されてなんだかパッとしないまま日本リスナーに総スルーを食らっていたし、そもそもファーストアルバムはどのタイミングで出したの?というぐらい世界のインディー音楽リスナーにスルーされていた。デビュー前こそちょっと気になってはいたが、セカンドでやっとタワレコ棚に登場。
Pitchforkにもまあ酷評されているけど、ここでやっと言いたいのは、UKで密かに頑張っていて力があるのは実は彼女たちだろう!ということ。確かにUKバンドはかつての勢いを取り戻しつつある。が、あの荒々しくもちょっと気取ってスカしているのに良い曲をバンバン出していたあの頃はもう戻って来ないのだと気付いてしまった。確かに盛り上がっているけど、大体はアルバムを通して聞くとふーんという感じだったり、USバンドの二番煎じ感が否めない。
だからこそ地味にでも足をつけて、特に派手な面はないが、ああ曲が良いと思えるこのアルバムが好きなのだ。

29. Mumford AND Sons - Wilder Mind


数年の活動休止期間を経てリリースされたこのアルバム、ファンが最もびっくりしたであろう点は、彼らの音楽から全くもってバンジョーやアコギと言ったフォーク要素がすっぱり抜け落ちたことだろう。だがそもそもデビューした時から、その海外での人気ぶりというのはそのフォーク要素だったのか、それとも曲の良さだったのか、未だに分からずにいるが、Pitchfork辺りが酷評している辺りからして、おそらく前者的要素だろう。日本でこそ、このフォーク要素はあまり人気は出なかったが、この要素を取り除いてしまった彼らのアルバムは、全く別のアーティストの作品として聴くのが良いのではないだろうか。むしろギターのノイズや曲のテイストからして、カントリー+Coldplay的なダイナミックエレクトロニクスサウンドの、Coldplayフォロワーぐらいに考えたなら、すごく良いアルバムであるとは思える。Mercusのハスキーなボーカルとエレキギターの音がここまでマッチするとは。彼らのこれからの活動が気になるところではある。


30 Roisin Murphy - Hairless Toys



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